娘二人(小5と小3)の将来を考えるとき、僕がしてきたように、高校、大学は偏差値で選び、なるべく大きな会社に入って出世を目指す。という生き方はさせないようにしたいと思っています。大企業の社員として働くことで得られるメリットがだんだん少なくなっていて、逆にデメリットも多々あると思うからです。
娘達には、規模や知名度にかかわらず本当にいい会社を見つけ、一生懸命働くか、何か好きなこと、得意なことを見つけ、自分で商売をさせるのもありと思っていて、そのためには勉強ももちろんですが、それだけではなく、今のうちから色々な経験をしてもらいたいと思っています。
今回は、次女(小3)の趣味を活かし、商売の難しさを経験させようとするつもりが、思惑が外れてしまった話です。
次女の趣味はスライム作り
さて、次女の趣味はスライム作りです。暇さえあればひたすらスライムを作っています。
洗濯のり、ホウ砂、水と着色料が基本的な材料で、あとはシェービングフォームを使うといいそうです。
きっかけはyoutubeなのかなんなのかわかりませんが、学校から帰ったら台所を実験スペースにして、毎日毎日、ラメを入れたり、緑、ピンク、水色等作ったり、硬さや色、中に入っているものなどを変えて色々なスライムを作っています。
で、次女はスライム作りのほかにもyoutubeにはまっていて、おもちゃ紹介、ゲーム実況等色々なチャンネルを見ているのですが、
「自分でもyoutubeをやりたい!」
と言っています。同じくらいの世代の女の子たちがいろんなおもちゃの紹介をしているのを見て、いっぱいおもちゃで遊べそうだし楽しそうだしということで、自分でもやってみたくなったようなのです。
でも親からすると、やっぱり顔とか出てしまうし、ユーチューバーはなぁ、、、。と思いました。ただ、僕の時代とは違って娘たちの世代はデジタルネイティブだし、一概にITとかを否定するのもなぁ、、、と思っていて、ネットとかSNSとかを使って色々チャレンジさせてあげたい気持ちはありました。
むしろこれからの働き方というか、会社で働かなくてもITやSNSを使って収入を得ている人はたくさんいますからね。そうした稼ぎ方が今後増えてくるんだとすると、小学校のうちから経験させておくのもいいんじゃないかな、とは思っていました。
そんななか、ふと「メルカリでスライムを売ってみたらいいのでは??」と思いました。
メルカリなら顔を出さずに匿名で販売できるし、作ったモノを売って収入を得ることも経験できるしいいのでは??
さっそく次女に話してみると、
「やるやるやる!!!」
とのこと。
案の定というか、超乗り気でした。。。
メルカリでスライムを販売しよう!
というわけで、メルカリでスライム販売をすることに決定。販売までの具体的な検討に入ることになりました。
1.スライム本体
2.付加価値
3.価格設定
1.スライム本体
ラメとかビーズの在庫が無かったこともあり、、、とりあえず一番シンプルな、なにも入れないスライムとすることに決定。色は着色料を使って緑に。スライムづくりは全面的に次女が担当することになりました。
2.付加価値
どうしたら売れるかな~?と考えました。というのは、普通に考えると手作りのスライムを販売します!と言ってもそれだけでは、「よし!買おう!」とはならないんじゃないか、、と思ったからです。現にメルカリで見てみると、結構手作りスライムを出品している人はいたのですが、あまり売れていないようです。
次女はスライム作って何が楽しいのかな~と考えてみたのですが、やはり作る過程が色々楽しいのではないかと。なので、買ってくれる人が自分でもスライムを作れるように、スライムの原材料であるホウ砂、洗濯のりをセットにして売ってみようか。となりました。
3.価格設定
今回振り返ってみて、一番「もっとちゃんと考えたほうがよかったかもな~」と思ったポイントです。次女と一緒にいくらで売る?と話していたのですが、本当に適当に、他の出品者が出している価格の平均値くらいで売ってみようか、となり、410円で設定してしまいました。
実際は原材料やメルカリに取られる販売手数料、郵送料等を差し引いた利益額をいくらに設定する?というところを検討しなきゃいけなかったと思うのですが、まぁその辺は僕が負担してあげて、もうかった額をそのまま次女に渡せばいいか、と思ったのです。ただ、商売の難しさを経験させるという意味ではちゃんと原価も加味して値付けすればよかったな~、でもそうすると販売価格1,000円超える可能性もあるし、そしたら売れなくて喜べないよな~、とか考えてしまいます。値付けというのは非常に難しい点なので、そのあたりも一緒に考えたほうがよかったな~と振り返ってみて思います。
で、写真を撮ってメルカリに投稿!
「写真は白い布の上で自然光を使って撮るときれいに写るんだよ」とか、「写真に文字を入れて「ホウ砂〇〇g」とかわかりやすくしようか」等話しながら投稿!
次女は「早く売れないかな~!」「410円で売れたら手数料は41円だから、Aちゃんのお金は369円でしょ?何買おうかな~」等話しているのですが、そりゃそうですよね。次女の今の月のお小遣いが300円なので、月収を2割ほど上回る額を手にするわけです。興奮しますよね。
というわけで投稿!!!
↓こんな写真を使いました。
で、このとき僕が何を思っていたかというと、「売れないだろうなぁ、、売れるとしても相当時間かかるだろうなぁ、、」ということです。
メルカリでも、スライムを出品している人は結構いるのですが、上述したように、ほとんど買い手がいない。なので、次女には「売れるまで結構時間かかるかもしれないし、売れないかもしれないけど、そうだとしてもがっかりしないでね。」といいました。
月の小遣いを大幅に上回る臨時収入を得られるかもしれない!と興奮する次女に対し、スライムが売れなくてだんだん元気が無くなってくることを想像するといたたまれず、次女の期待値を下げるのに必死でした。。
で、出品の翌日くらいにいいね!がつきました。
次女に伝えるとすごく喜びました。
ただ、いいね!と購入は別なので、引き続き期待させないようにしようと思いました。その間、
父「まぁ実際に誰か買ってくれるまでには時間かかるかもしれないよ!」
「ものを作って売るというのはほんとに難しいんだよ」
次女「お金持ってるお金持ちが買ってくれればいいのに!」
父「お金持ってる人ほど必要のないものにはお金を使わないんだよ」
父「ちょっと待ってみて売れなければ、値段安くしてみようか。いくらにすれば買ってくれそうか、一緒に考えてみようか。」
次女「うん!」
父「日にちたつとスライム古くなっちゃうから、買ってくれる人がいたら、送るときに新しく同じの作ります。と言おうか。」
とかいう会話をしていました。
出品当日、翌日、さらにその翌日、次女からは幾度となく以下のような発言が繰り返されました。
「いいね!ついた?」
「早く売れないかな~」
「売れたらなんのお菓子買おうかな~」
「(売れてないか)一応メルカリ見てくれる?」
僕の何とか期待値を下げようという努力もむなしく、完全に興奮状態なのでした。
売れた!!
ところが、出品から二日後、なんと、購入希望者が!
当初の出品価格は410円でしたが、350円なら購入したいのですが、とのこと。
次女にその旨伝えると興奮MAXで、「いいよ!」とのこと。
父として、メルカリを通してモノを作って販売することの難しさ、商売の厳しさを経験させようとした思惑は完全に外れ、出品から二日で売れてしまったのでした。。
↓購入してくださった方、本当にありがとうございました!
その後は販売価格が350円だから手数料と実際に儲かるお金を計算させたり、新しくスライムを作り直し、きれいに包装して手紙とともに郵送したりして取引完了。
315円を手渡ししたら大喜びでした。どんなお菓子を買うのでしょうか。
ちなみにスライムはかわいらしいくまちゃんの柄の入った容器に入れて郵送したので宅急便扱いになり700円取られました。もちろん父負担です。
次女にはほんとは宅急便のお金を考えるとマイナスなんだよ、と伝えたのですが、どこまで伝わっているか。。まぁ商売の喜びを味わえたので良しとします。
↓次女直筆手紙
振り返り
・小学生が自分でモノを作り、工夫して販売し、収入を得るというプロセスを通じて喜びを得る経験をするためにメルカリは有効だと思います。まぁ価格設定が甘かったので本当なら利益は出ていないのですが。。。いずれにしろ、モノづくりの原点を味わえたのはいい経験になったのではないでしょうか。
・販売価格設定にあたっては、原材料費(洗濯のり、ホウ砂、着色料等)、手数料、配送料等を差し引いた利益額を考慮し決定する必要がありました。かといってそうすると販売価格が1,000円を超えるので、本当に売れなくなる可能性が高く、そうするのがよかったかはわからないですね。
・次女に「もっと高く売るためにはどうすればいい?」と聞いたところ、
「金箔を入れたりラメを入れたりしてお金持ちが買ってくれるようにする。」
と言っていました。それで本当にお金持ちが買ってくれるかはわかりませんが、付加価値をつけるということは理解しているようなので、まぁOKと思います。
今後もスライム作りに限らず、何か自分の好きなこと、得意なことで収入を得る。ということを今のうちからやらせてみたらいい経験になるな~と思いました。